Endurance Road

皆さん、“長い距離を速く走破する”にはどうしたら良いと思いますか?延々と続く峠や、その後のハイスピードダウンヒル、高速巡航するような平坦路、細かくうねるようなアップダウンの続く農道、ひび割れた簡易舗装の旧道、など様々な道で、です。

速く走る、これは、ペダリングパワーを常に自分の高い領域で発揮し続けることが必須条件です。ペダリングパワーが動力となる、スポーツバイクだから当然です。
そして、その動力が、路面抵抗、空気抵抗、重力抵抗、などで削られていき、残った推進力が、きちんとした操作により、スピードへと変換されるのです。

つまり、“長い距離を速く走破する”ためには、
“高いペダリングパワーの維持”
“路面抵抗、空気抵抗、重力抵抗の低減”
“しっかりとした操作性”
この3点が必要にして、重要になるのです。

“高いペダリングパワーの維持”には、もちろんトレーニングは大事ですが、バイクのポジションと快適性が極めて密接に関わっています。
古くから言われていることは「ハンドルの低くて遠いポジションはパワーが出る」ということですが、これは必ずしも万人に当てはまるわけではありません。
10秒間とか、とても短い、瞬間的なパワーは確かに出しやすいですが、そのポジションをキープしてパワーを発揮し続けられる人は、完成されたトップ選手だけです。
“維持”ですから、スタートからゴールまで、しっかりと自分のフォームを保てることが、必要なパワーを発揮し続けることの出来るポジションなのです。
いたずらに遠く、低いポジションは、フォームを保つ体幹の姿勢維持の筋肉群をいたずらに疲弊させてしまうことを理解しておく必要があります。
バイクのポジショニングのポイントは、元気なときの体に合わせるのではなくて、自分の目標とするゴールをしているときの良い状態をイメージして、作り出さねばなりません。
元気なときに低く遠いポジションを出しても、途中で疲れきって腕を突っ張り、腰を反らせて苦痛に耐えてゴールを目指すようになりかねません。
また、路面からの衝撃、細かな振動さえ、そういった筋肉群への負担にもなっています。加えて、衝撃、振動による視界のブレや、それを抑える操作をし続けることは、集中力の低下にも繋がり、やはりペダリングパワーの低下をもたらします。
快適性は、ゆっくり走るための余計な要素ではないのです。
これらを防いでくれる必要にして十分なハンドル位置をセットでき、衝撃、振動を十二分に減衰、カットしてくれることが可能なバイクこそが、“高いペダリングパワーの維持”には、必要なのです。

“路面抵抗、空気抵抗、重力抵抗の低減”についてはどうでしょうか。
路面抵抗の低減には、路面と接するタイヤのセンター部分の摩擦抵抗が影響していますので、転がり抵抗の低いタイヤが必要です。そして、凸凹によるタイヤの変形も抵抗になり、跳ねてたりすることも路面への接地が変わりスピードを低下させます。
そのため、特にリアタイヤにおいてロードホールディング、路面への追従性を高めることは、抵抗の低減とスピード低下防止に効果を発揮します。
空気抵抗については、前面投影面積の減少、そして、ペダリングする脚やホイールの生み出す乱流の防止が、効果的です。
ハンドルのドロップ部を持つことで上体角を寝かせることが有効ですので、持ちやすい位置にどれがあることが重要です。低すぎて持てない、そんな矛盾は避けたいものです。
ペダリングに対する乱流はスローピングフレームが効果的なことが知られています。
ホイールは、適度なリムハイトがあり、スポークの数が少なく、ニップルなどの突起が少ないものが、エアロ効果を生みます。
重力抵抗は、コレはもう軽いバイク、ということです。もちろん、様々な要素を犠牲にしてまで、リスクを負ってまでの軽量化は、トラブルに直結します。
“長い距離を速く走破する”ためにはトラブルフリーであることが第一ですので、ある程度の安全マージンのある軽量バイクが最適です。

“しっかりとした操作性”には、ここまで出てきた、ハンドル位置と、そして、それ関わりあるバイクポジション上でのカラダの重心位置、合成重心が重要です。
遠く低く伏せて乗るように設計されたフレームで、無理に高く近くハンドル位置を設定すると、前後重心バランスが崩れる可能性があります。また、その上体でホイールベースが短いと尚のこと前輪がふられたり直進安定性の低いバイクになります。きちんと重心バランスのとれて適度なホイールベースがバイクを安定させます。
直進から、ブレーキング、コーナーリングへと、進入するには、しっかりとした視界の確保が重要で、ルックアップしやすい、しっかり遠くまで前方を見ることができる適度な前傾、衝撃、振動で頭がぶれないことが求められます。
もちろん、ハードなブレーキング、ハイスピードなコーナーでも、安心して走ることが出来るように強靭なフロントフォークが必要なこともいうまでもありません。

“長い距離を速く走破する”ためには、このような要素を満たしてくれるバイクを選ぶことこそが、重要な鍵となるのです。

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